研究課題
基盤研究(C)
本研究は非凸関数を含む複数の関数の和を最小化する解を見つけるためのアルゴリズムを提案し,分析することを目的とする。正則化技術を用いることで,この問題は単調作用素の和のゼロ点を求める問題として一般化することができ,作用素分割法を用いて問題を解くことができる。ここでは,数値的にロバストな作用素分割法を提案した。特に,提案手法によって生成された近似列の収束性を示し,提案手法の有効性を数値実験により確認した。
数理工学
複数の関数の和を最小化する問題は,データから特徴情報を抽出するスパース正則化に関係する重要な問題である。2つの関数の和の最小化には理論的に優れた解法が提案されているものの,より一般的な問題に対してはアルゴリズムのロバスト化と高速化に関する研究が不十分であった。本研究によって提案されたアルゴリズムは,生成された近似列と解との距離が単調非増加性を満たす。またラッソ回帰や最適制御問題に提案手法を適用したところ,その有効性を数値実験によって確認できた。