本研究成果の学術的意義は,まずその新規性にある.従来のデータ解析は,与えられたデータ間の距離をそのまま用いるか,もしくは次元削減等により得られた特徴ベクトル間の距離を用いることがほとんどであったが,本研究では,データやそれが分布する空間の距離をうまく変換した上でデータ解析を行うという点が大きく異なる.これにより,曲率等の幾何学的な特徴量に着目したデータ解析手法の開発および改良が可能となった.また,これまで用いられたことがなかった計量錐をデータ解析に応用したことも今後の発展につながる大きな新規性を含んでおり,学術的意義の高い研究成果と言える.
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