研究課題
基盤研究(C)
社会現象における裾の重い確率分布に対する確率モデルを構築し、そのモデルを理論的および数値的に分析して性質を明らかにした。乗算的確率過程に可変下限値を導入した確率モデル、および幾何ブラウン運動の観測時刻が連続一様分布にしたがう場合(2重パレート分布の拡張)などの確率モデルを解析した。研究成果は物理学分野の論文誌Journal of the Physical Society JapanおよびJournal of Statistical Mechanicsに掲載された。
数理物理学
可変下限値をもつ乗算的確率過程の研究では、得られた確率分布が市町村の従業者数、国立大学法人の運営費交付金、企業のトラブル処理費用などのデータとよく一致することが確認された。このように、本研究の成果は社会現象のデータ解析への応用が期待される。