核融合ブランケット材である高濃縮6Liの生産に適した分取クロマトグラフィーシステムの開発を目的とした.粒径が5 μmの多孔質シリカビーズを担体として大環状化合物を固定化した新奇吸着材の調製に取り組んだ.期間内に完成には到らなかったが,主要工程である樹脂の合成に成功し,また,低湿度で安全な調製環境が整備され,新奇吸着材の実現性が高まった.供給と抜き出しが間欠的に行われる置換クロマトグラフィー法による高濃縮6Li生産プロセスのシミュレーションコードを整備し,供給抜き出しの割合と濃縮流の割合が分離性能に及ぼす影響を評価した.また,年間100 tの生産プラントに必要なクロマトカラムの規模を評価した.
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