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2023 年度 研究成果報告書

場の理論における創発する対称性の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K03820
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
研究機関東京大学

研究代表者

山崎 雅人  東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (00726599)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード対称性の創発 / 超対称場の理論 / 位相的場の理論 / 頂点作用素代数 / 可積分系 / ホログラフィー / アンサンブル平均
研究成果の概要

伝統的な物理学では対称性はエネルギーが低くなるについて破れていくが,逆に対称性が創発していく場合もあることが知られている.本研究では,数理的な手法を駆使して,超対称性と呼ばれる時空の対称性の創発のよりよい理解を目指した.具体的には筆者らにより構成された超対称性が低次元で創発する例が知られているが,これらの理論から位相的場の理論を構成することを示した.一方,理論自体に対称性がなくても,超対称場の理論のBPSセクターを考えることでヤンギアンと呼ばれる無限次元の対称性が創発する現象についても系統的に調べ,その可積分構造と場の理論の対応が通常の意味では成り立たない例の存在を世界で初めて示した.

自由記述の分野

素粒子理論

研究成果の学術的意義や社会的意義

対称性が創発する現象自体は我々の世界の理解の根源に関わる極めて基礎的な問題である.本研究ではこの問いに対して,具体的な超対称場の理論を考え,さらに超対称局所化や可積分などの数理的手法を併用して迫り,結果として数理的構造である位相的場の理論のデータ(モジュラーテンソル圏)や可積分系(ヤンギアン)などを同定するに至った.さらにホログラフィーのアンサンブル平均において対称性が創発する現象も議論した.これらの成果は,物理学そのものについての根源的な問いと最先端のテクニックや数理を関係づける可能性を明示してみせたものであり,将来におけるさらなる研究のための雛形になるものであると考えている.

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公開日: 2025-01-30  

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