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2023 年度 研究成果報告書

α非弾性散乱を用いた新しいアプローチによる炭素燃焼過程の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 19K03859
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
研究機関国立研究開発法人理化学研究所 (2023)
北海道大学 (2019-2022)

研究代表者

木村 真明  国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 室長 (50402813)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード元素合成 / 核融合 / クラスター
研究成果の概要

反対称化分子動力学を用いて、12C+12C共鳴に関与するクラスター共鳴の性質を調べた。重心系のエネルギーで1~2MeV程度に多数の共鳴が存在し、それらの崩壊幅はかなり小さいとの結果を得た。それぞれの共鳴に対して、基底状態からの単極遷移強度を求め、実験との比較を通して、理論計算の妥当性を確認した。
さらに、求めた共鳴の性質から、核融合反応の反応率を予測した。得られた反応率は、従来の外挿値よりもやや小さなものとなった。この結果は、近年提唱されていたHindrance模型(低温での反応率の強い抑制)と、代理反応による見積り(低温での反応率の大きな増加)の双方を否定する結果となった。

自由記述の分野

原子核物理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、完全微視的な原子核模型によって12C+12C核融合の反応率を求めた初めての研究である。完全微視的な核模型は、数値計算のコストが大きいものの、さまざまな効果を無矛盾に取り入れることができる。そのため、従来の現象論的模型と比べて信頼性が高く、予言能力を持っている。実際に、本研究で予測したクラスター共鳴は、後の実験によって確認されており、高く評価されている。
この研究で求めた12C+12C核融合反応の反応率は、超新星爆発のシミュレーションに早速用いられており、原子核物理の発展のみならず、天体現象の理解にも大きく役立つものと期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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