2019年に日米欧太陽観測ロケット実験Chromospheric LAyer Spectro-Polarimeter(CLASP2)を成功させ、太陽の活動領域と静穏領域にて、電離マグネシウム線(280nm)近傍での高精度紫外線偏光スペクトルを世界で初めて取得し、水素ライマンα線(122nm)での撮像観測も行った。紫外線偏光スペクトルで捉えた複数のスペクトル線から、太陽彩層の底部・中部・上部の3階層の磁場情報が取得でき、表面で局在化した磁場「磁束管」が、彩層では上空ほど広く拡散していく様を観測的に明らかにした。2021年の再飛翔実験ではスキャン観測を成功させ、彩層磁場の3次元解析の端緒を拓いた。
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