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2022 年度 研究成果報告書

山体重力変形地形の発達史の解明とその斜面防災への活用

研究課題

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研究課題/領域番号 19K03990
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分17030:地球人間圏科学関連
研究機関岐阜大学

研究代表者

小嶋 智  岐阜大学, 工学部, 教授 (20170243)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード山体重力変形地形 / DSGSD / 地すべり / 深層崩壊 / テフラ / 放射性炭素年代 / 最終氷期
研究成果の概要

奥美濃地域の冠山周辺にみられる山体重力変形地形は、約1万年前に形成されその後は変動することなく安定して存続しており、深層崩壊の前兆現象ではない。大和地域では平成30年、令和2年に地すべりが発生したが、その前後に行われた航空レーダ測量の結果、深層崩壊前には山体重力変形地形が発達していたことが確認できた。上高地地域では、梓川左岸の山地が大規模に山体変形していることが明らかとなった。南アルプス地域では現在活発に活動している口坂本地すべりと、その上部に認められる線状凹地の形成・発達とは関連がないことがわかった。スイスベドレット地域では氷河の後退に伴って形成された山向小崖を調査中である。

自由記述の分野

地質学、応用地質学、地形学

研究成果の学術的意義や社会的意義

山体重力変形地形には、長期に渡って安定して存在するものと、深層崩壊の前兆現象として形成されるものが存在することが明らかとなった。前者の多くは、最終氷期後の湿潤温暖期(約1万年前)に形成され、その後は安定している。一方、美濃帯の大和地域のように突発性地すべりの前に前兆現象として形成される山体重力変形地形も存在する。さらに、南アルプスの口坂本地域のように、長期に渡って継続的に地すべりを起こしている場合には、その上部にみられる山体重力変形地形は変化しない。以上のような事実を考慮しながら、山体重力変形地形を深層崩壊の予知に利用していく必要がある。

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公開日: 2024-01-30  

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