日本全国におよそ20km間隔で約750の観測点が展開されている傾斜変動連続観測網による20年以上の長期に渡る観測データを使って、プレート境界におけるスロースリップ等の様々な地下の地殻活動を網羅的かつ効果的に検出する手法の開発を進めた。利用する傾斜変動データの特性が観測点ごとに大きく異なる点や、長期間のデータを扱うことに起因するデータ特性の時間変化が、大量の観測データの活用を試みたことで改めて浮き彫りになった。この様なデータ特性の大きなばらつきは地殻活動検出手法の開発にとって重大な障害になったため、傾斜変動データに含まれるノイズ特性等を網羅的に把握するための手法開発を行った。
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