タイ南部のパッタルン地域や宮城県三陸海岸における下部三畳系の地質調査の結果、1)タイサウルスの産出年代が前期スパシアン期であり最古級の魚竜である、2)ウタツサウルスの産出年代が中期スパシアン期である、などがわかった。また、ロシア・プリモーリエ州南部地域の下部三畳系から採集された魚竜については、1)産出時代が前期スパシアン期である、2)骨化石の組織学的研究から高度に水棲適応していた、3)他の海生爬虫類に比べ体サイズが著しく大きい、などがわかった。本研究により、魚竜は前期スパシアン期の短期間に高度に水棲適応し多様化していたことがわかった。
|