移動機構では走行安定性が最重要課題の一つだが、従来の全方向移動機構は走行安定性に問題があった。申請者は外乱に強く安定した走行が可能 な球駆動方式全方向移動機構を開発した。しかし、球を駆動するロータが滑り、高い走行安定性を維持するため、球と駆動ロータを圧接するアイドラの定期 的 な調整が必要であった。また、弾力性のある滑り難い材質の駆動ロータは耐久性が低いという問題があった。そこで本研究では、駆動ロータの弾性に依存しない全く新しい機構、具体的には、台車の荷重を駆動ロータの圧接力に分散する駆動ロータの配置方法を提案する。試作車でロータが滑らないこと、重心制御での段差乗り越え性能向上を確認した。
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