研究課題
基盤研究(C)
人々の安全・安心を見守るセンサ部材の開発に向け、片面粘着基材の両面に非接触人感センサ部(C)となる印刷対向電極を配し、さらにチップインダクタ(L)やチップ抵抗(R)を並列に配したLC共振型高感度センサシートを作製した。インピーダンス値を複素空間に展開した際に見られると予想した特異空間形状は確認できず脈波の計測まで至らなかったが、非共振の場合に比して導電物質の接近に伴うインピーダンスの変化が極めて大きくなることを実証できた。
印刷エレクトロニクス
見守り用途のセンサには、心身に負荷がかからないようにさりげなくありつつも、高感度で検出できること、さらに実用化時には大量に製造できるシンプルさが求められる。本研究で開発したセンサは、薄くて軽いフィルム基材の静電容量型近接センサをベースにしながらも、そこにLC共振回路構造を適用することで従来の近接センサに比して極めて高い応答性を実現した。またその構造は粘着体を利用した実装技術により簡易に形成することができ、高効率な製造に向けた道筋も付けることができた。