電力を完全に自給自足する省エネ技術のための超小型発電デバイスを,MEMS技術で実現する振動型エナジーハーベスタの研究が注目されている。一般にMEMSエナジーハーベスタは,高性能化のために平板状デバイスの内部でマス(おもり)が面内方向(長手方向)に振動することで発電するため,発電に必要な衝撃(加速度)の方向を面内方向に一致させる必要があり,デバイスの固定方法,設置方向や応用分野に大きな制限をもたらしていた。本研究では,独自の磁性体加工技術で振動方向を転換することにより,設置場所を選ばない振動型エナジーハーベスタの性能向上,応用範囲の拡大に取り組んだ。
|