本研究で提案した桁のジャッキアップ時における荷重推定手法は,橋梁の応力測定で一般に用いられるひずみゲージを用いる.ゲージをウェブの断面鉛直方向へグリッド状に貼付することでセンサーとしての施工が完了し,計測機器の演算によって,ジャッキアップ時のジャッキ荷重ならびに,支点反力を高精度に推定可能なモニタリング手法である. この推定手法をジャッキアップに適用することで,支承が損傷した橋梁の復旧工事において,安全・確実なジャッキアップを実施することが可能となる.また,解析による補強効果のシミュレーションを併用することで,ジャッキアップ時の桁の局所的な損傷を予防し,補強構造を設計可能である.
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