本研究の目的は,コンクリート充填円形鋼管柱が,長周期地震動のように多数回繰返し変位振幅を受けた場合の耐力劣化挙動に及ぼす,圧縮軸力の大きさ(軸力比),揺れの大きさ(部材角),断面寸法(径厚比)の影響を明らかにすることである. 径厚比37の場合については,荷重が既往の一定変位振幅繰返し載荷の実験も含めて検討した結果,軸力比0.3の場合は,限界繰り返し回数と部材角の関係は対数軸上において線形的となっており,部材角と限界繰り返し回数の関係を定式化し,マイナー則が成り立つか検討した結果,実験値を安全側に評価した.径厚比45の場合は,径厚比37と比較し同じパラメータの場合,耐力の低下が大きい.
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