研究課題/領域番号 |
19K04810
|
研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
篠崎 道彦 芝浦工業大学, 建築学部, 教授 (60241014)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 近代都市景観 / インドネシア / 機械学習 / Virtual Reality |
研究実績の概要 |
1. 近代都市景観資料の探索と収集:オランダ・ライデン大学図書館およびオランダ王立図書館(KB)においてインドネシア近代都市景観関連資料を収集した。オランダはインドネシアの旧宗主国であり,王立オランダ東南アジア研究所(KITLV)は世界最大のインドネシア関連資料を所蔵している。これらは現在ライデン大学図書館により管理されており,同図書館の利用資格を得て東南アジアおよびカリブ諸国イメージデータベースから, Tio Tek Hongの絵葉書を始めとする館内でのみ閲覧・取得可能な画像およそ50点の街路景観画像のデジタルデータ,および書誌データを収集した。またKBにおいては20世紀初頭インドネシアの都市景観およびバンドンの建築物に関する画像および書誌データを収集した。平行して現有画像データの整理とインターネット上での探索を行った.収集した画像データを加工・変換して機械学習用の入力用データセットを作成した.. 2. 機械学習によるモノクロ画像の高解像度推定および色彩推定:計画調書作成以降の関連技術と研究成果のレビューを行った.その結果,特に,敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いた生成モデルによる研究成果の発表が多くみられており,本研究の目的である高解像カラー画像推定においても有効性が期待できることがわかった.そこでGANの代表的なアルゴリズムであるPix2Pixモデルを研究室の計算機環境に実装して動作確認を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画調書に記載した平成31年度(令和元年度)計画, 1.近代都市景観資料の探索と収集はおおむね順調に進展した.2.モノクロ画像の高解像度推定および3. モノクロ画像の第1次色彩推定については,新たな生成モデルの有効性検討と実装試験が終了した.
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画調書に記載した2年目,3年目の計画を現時点で直ちに変更すべき理由は生じておらず,計画に従って研究を進める予定である。感染症の影響により現地調査や評価実験が実施できない状況となった場合は,現地協力者への委託やリモート環境による実験を検討する.
|
次年度使用額が生じた理由 |
現地調査をオランダでの資料収集に集中させたため,対象地区調査用に計上していた人件費等相当額を次年度に繰り越した
|