原子炉建屋などの気密性の高い空間内で発生した水素ガス爆発発生時の圧力上昇を緩和させ,構造物の壊滅的損壊を防ぐための減災法の確立を目指し,爆発空間の一部の壁面にポーラス構造体(本研究ではガラスビーズなどの球形粒子を使用)を充填した空間を設置する方法の提案とモデル実験装置を用いた検証を行った.その結果,本研究で提案する手法によって,爆発空間の圧力上昇が緩和できることが示され,効果的な球形粒子サイズ,爆発空間体積に対する圧力緩和に有効なポーラス構造体充填空間体積の比率などの知見が得られた.さらに,充填粒子に,多孔質などの機能性を追加することにより,減災効果が向上することを示した.
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