研究課題/領域番号 |
19K04964
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
高木 泰士 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (40619847)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 木杭 / 簡易消波工 / 波力軽減 / 消波効果 / ローカル材料 / 海岸保全 |
研究実績の概要 |
当該年度は新型コロナウイルスの蔓延のために本研究で予定している海外調査が依然実施できず,海外研究者との研究交流は限定的にならざるを得なかった。一方で,室内実験と数値解析については効率的に実施することができた。様々な径の円筒杭を等間隔で配置した実験では,背後の直立壁に作用する最大波力の実験値と解析値は,杭を配置しない場合と比べて6%~17%程度の低減率を示し,著しい効果ではないものの,一定の消波効果が認められた。杭の径と列数を変えて比較した結果では,杭の径と波力低減率の間には相関性が見られたが,列数と波力低減率の間には明瞭な関係は必ずしも認められなかった。実験で配置した列数が1列・2列と限定的であったため,波力低減率には有意な差が現れなかったためと考えられる。杭の列数と波力低減率の一般的な関係性を議論するためには,今後杭の列数を増やして実験や解析を行う必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度は新型コロナウイルスの蔓延のために当初計画で予定していた海外調査が実施できずなかった。一方で,論文発表については査読付き国際学術誌に4編の発表を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
これまで波浪透過率や波力低減機能について研究を進めてきた。木杭消波工の効果を多面的に調べるため,今後は侵食軽減効果についても実験的,解析的な研究を進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた海外調査を行うことができないため。
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