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2022 年度 実施状況報告書

次世代消波工の創出に向けた木杭の海岸保全・減災効果の科学的理解

研究課題

研究課題/領域番号 19K04964
研究機関東京工業大学

研究代表者

高木 泰士  東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (40619847)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードグリーンインフラ / 簡易消波工 / 沿岸防災 / 木杭 / 漂砂 / 海岸保全
研究実績の概要

当該年度は新型コロナウイルスの蔓延に伴う制約のため,予定していた海外調査が実施できなかったが,小型造波水槽を利用した移動床実験を集中的に実施することができた。移動床実験は2種類の実験を行った。一つは水槽内に前浜勾配を模擬した固定スロープを配置し,岸側終端に掘り込み部を設け,その中に密度が1を少し超える程度の重さの動きやすいビーズを充填した。もう一つの実験は粒径2mm程度の砂を使い移動床スロープを形成した。どちらの実験もアクリル製の円柱を配置したケースと円柱を配置しないケースで,底質の移動にどのような変化が現れるか比較を行った。配置の有無にかかわらず,比較的大きな波を作用させれば底質は動くが,変化の特徴は配置の有無により有意に異なることを確認した。一方で,同じ造波条件・同じ杭間隔でも,実験を複数回を行うと,変動傾向は比較的似るものの,移動量は有意に異なる結果が生じうる。そのため地形変化の統計的な振る舞いが無視できないことがわかった。体積率で50%程度の杭間隔の場合,背後の漂砂運動を抑える効果は明瞭ではなく,杭がない場合と比べて地形変化のパターンが変化するという見方がより適当と考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度は新型コロナウイルスの蔓延に伴う制約のため,予定していた海外調査が実施できなかった。一方で,論文発表については査読付き国際学術誌に1編の発表を行うことができた。

今後の研究の推進方策

木杭消波工の効果を多面的に調べるため,引き続き波浪透過率や波力低減機能,侵食軽減効果について実験的,解析的な研究を進めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

昨年度は新型コロナウイルスの蔓延に伴う制約のため,予定していた海外調査が実施できなかったためであるが,今年度は移動の制約がほぼ無くなるため,海外調査を積極的に進めたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] An experimental study on oscillatory characteristics of young mangroves behind a portable reef2022

    • 著者名/発表者名
      Sreeranga Sindhu、Takagi Hiroshi、Kubota Shin-Ichi、Mitsui Jun
    • 雑誌名

      Coastal Engineering Journal

      巻: 65 ページ: 110~125

    • DOI

      10.1080/21664250.2022.2161124

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2023-12-25  

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