軽量化が要求される自動車等の移動体において、繊維強化プラスチックは大いに注目を集めており、それに伴って成形技術に関する研究も進められている。中でも成形時の気泡形成は従来より大きな課題として、その形成メカニズムに関する実験的、理論的考察がおこなわれてきた。毛管数に関しては、これまでにも気泡形成メカニズムを説明する上で取り上げられてきたが、毛管数であらわされるミクロスケールの樹脂浸透挙動とマクロスケールで評価される浸透性の相関性を、マルチスケールの観点から実験的に評価、検証した例は申請者の知る限りなく、ここに本研究成果の学術的および社会的意義があると考える。
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