研究課題
基盤研究(C)
長残光蛍光体において高い輝度と長い残光時間を実現するための要素技術開発を推進した。その結果,Eu付活アルカリ土類アルミン酸塩長残光蛍光体において,発光中心やトラップ中心の添加濃度と非発光過程の出現の関係性について明らかにした。さらに,電子線励起方式の熱ルミネッセンス測定システムを用いた,トラップ準位の新しい可視化技術の開発に成功した。
材料工学
開発した電子線励起方式の熱ルミネッセンス(TL)測定によるトラップ準位の可視化技術は,従来の光励起によるTL測定では計測できなかったトラップの解析が可能である。この技術は,非発光過程へ導く欠陥や非発光中心を形成せずに,発光再結合に至るキャリアを捕獲するトラップ中心のみを形成する不純物元素を積極導入した長残光蛍光体を創製していくうえで極めて有用である。また,本手法は蛍光体に限らず各種半導体や絶縁体内の欠陥解析においても適用可能である。