研究課題
基盤研究(C)
細孔電気抵抗法(Resistive Pulse Sensing、RPS、ポア計測)は、通過する微粒子を1つ1つ計測することが可能な技術であり、微量分析技術へと応用が期待できる。そのため、ウイルスや細菌といった病原性微粒子の早期検出や、がん由来の微粒子測定による早期診断などへの利用が期待できる。一方で、ポア計測は生物学的情報を得ることはできないため、本研究では機能性ナノバイオ界面を創製し、これを生体微粒子解析技術へ応用することを試みた。
ナノ材料化学 ナノマイクロシステム
本研究では機能性界面により、汚れが付着しにくい表面の作製や、ウイルスを捕捉する表面を作製することができた。この機能性界面を用いることでポア計測の際に孔が詰まるのを防ぐことができたほか、ウイルスがポア表面に捉えられる様子を計測することに成功した。また、がん由来の生体分子検出に有効な機能性界面の創製も実現した。これらの成果は、新しいウイルスの迅速診断やがんの早期検出に結びつく有望な技術となりうる。