研究成果の概要 |
本研究の目的は、電極材料を対象とした高エネルギー放射光X線コンプトン散乱法による電子状態解析法の高度化と本手法のナトリウム二次電池電極材料Na3Biへの適用である。電子状態解析法の高度化として、リチウム過剰系正極材料LixTi0.4Mn0.4O2(x=0.4, 0.8)にコンプトン散乱法を適用し、本物質に特徴的な非結合の酸素2p軌道の運動量密度分布の可視化に成功した。さらに18650型リチウムイオン電池においてオペランドでリチウム反応分布の可視化に成功した。その後、本手法を金属間化合物Na3Biに適用し、Na量の増加に伴い電子状態が変化することを示唆するコンプトンプロファイルの変化を測定した。
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