有機系材料の二次イオン質量分析において、高感度化と高面分解能化は大きな課題となっている。高感度化のためにはプロトン化反応の促進が有効であることから、活性なプロトンを包含するプロトン性イオン液体を利用することは有用な技術となるものと期待される。また、高面分解能化のために尖った針をエミッターとするイオン源の開発を進めた。この方式は液体金属イオン源と同様の方式であり、高面分解能化に有効な技術になるものと考えられる。さらに、イオン液体イオン源に特有の電気化学反応についても重要な知見が得られた。これらの成果は、学術的に意義があるものと考えられる。
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