本研究では,光により機能を内在性タンパク質の活性をコントロール可能な光機能性抗体の開発,および金属ナノ粒子を活用することにより新たな分析基盤技術を創出することを目的とした.光機能性抗体の開発においては,対象となる内在性タンパク質の活性を可逆・不可逆に制御する分子の開発に成功した.一方で,金属ナノ粒子については溶液中で安定にリン光を発する分子を発見し,細胞内取り込み経路がリガンド分子によって制御可能であること,およびリン光寿命顕微鏡による観察で,細胞内に取り込まれた金属ナノ粒子の発光寿命が100-200 nsと比較的長いため,自家蛍光シグナルを抑えたイメージングが可能であることが確認された.
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