汚れ・液滴の付着は、対象表面の機能を大きく損なうことから、これらの付着抑制効果に優れた皮膜は大きな経済効果が期待できるほか、安心・安全な社会の実現に寄与する。本研究ではゲル表面から液滴が表面にでてくる離漿(りしょう)を利用した難付着材料を設計するため、ポリジメチルシロキサン骨格を有するオルガノゲル作製における設計パラメータ(油の種類、油の量、架橋密度)が与える離漿の影響を明らかにした。また、離漿表面が非離漿表面と比較し、優れた難付着性を示すことを明らかにした。さらに、異種のゲルユニットを相互接触させ、特定のゲルユニットのみから離漿を液体成分のゲル間移動とそれに伴う離漿のパターン化に成功した。
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