研究課題
基盤研究(C)
テルフェニル骨格及びテトラフェニルピレン骨格を有しメチレン基を介してホスホン酸基と結合した芳香族テトラホスホン酸を合成し、水熱合成やソルボサーマル合成によりこれらをリンカーとするいくつかのミクロ多孔性MOFを得た。得られたMOFはいずれも類似した1次元チャンネル構造を有しており、ビフェニル骨格を有するリンカーから得られるMOFと同型(isoreticular)もしくは類似の骨格でチャンネル径が拡大した構造とみなすことができる。
無機合成化学、無機材料化学、多孔性材料
多価ホスホン酸架橋配位子を用いた金属ホスホネートMOFは、熱的・化学的安定性に優れることから注目されているものの、ホスホン酸の配位様式の多様さゆえにミクロ細孔を有する材料が得られにくいことが課題であった。本研究において分子設計された多価有機ホスホン酸を用いることにより、様々な大きさの細孔を有する安定なミクロ多孔性MOFが得られており、こうしたMOFの母体となりうる構造の設計指針を見出すことができた。