真菌が先端成長を行うという特徴に着目し、これを阻害する物質は新たな選択毒性を有する抗真菌薬のシード化合物になると考え、そのターゲットとなる因子を評価する系の構築に取り組んだ。先端に輸送されるグルカナーゼ(BGL-2)にGFPを融合させたタンパク質を酵母で発現させ、その先端(出芽部位)への輸送の評価を行った。その輸送を阻害する因子を評価するために輸送因子の欠損体を用いて取り組んだ結果、Ypt11欠損株においては先端への局在が見られなくなることが示された。また、菌糸型と酵母型を有する二形成真菌のC. albicansを供試菌として同様に先端成長を評価するシステムの構築に取り組んだ。
|