大腸菌の形質転換に関わる因子の探索を行い、envZ遺伝子の欠失により形質転換効率が上昇することを見出した。このenvZ遺伝子の欠失による形質転換効率の上昇は、外膜タンパク質の一つであるOmpAの発現量の上昇によるものであった。OmpAが形質転換において重要な役割を果たしていることが明らかとなった。また、簡便な形質転換法の開発を試みた結果、微量試験管中のわずか0.05 mLの培養液からコンピテントセルが作製であることを見出した。このような少量の培養液からコンピテントセル作製ができるようになることで、より簡便に形質転換を行えるようになることが期待される。
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