出芽酵母液胞膜局在性陽イオンチャネルTRPY1は、高浸透圧ストレスに応答して液胞内のCa2+を細胞質に放出している。しかし、TRPY1チャネルの高浸透圧ストレス応答機構の詳細は不明である。TRPY1の活性制御に関連すると思われるタンパク質を推定するため、遺伝子破壊株コレクションを用いて高浸透圧ストレス条件において細胞質のCa2+濃度の上昇の見られない破壊株の探索を行った。その結果、複数個の遺伝子破壊株を同定した。これらの中には、液胞膜以外のオルガネラ膜局在性タンパク質が含まれており、これまでは着目されていなかった新たなTRPY1の活性制御機構の存在が示唆された。
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