サソリ毒液には活性成分としてジスルフィド結合をもつペプチドと、ジスルフィド結合をもたずにαヘリックス構造を形成するペプチドが存在するが、これらに加えて、その両者の特徴をもつ2ドメイン型ペプチドが存在する。しかし、この構造が活性発現に果たしている役割については不明な点が多い。そこで、ヤエヤマサソリ毒液に含まれる2ドメイン型ペプチド(LaIT3とLaIT4)について、それらの同定ならびにネイティブ化学ライゲーション法を用いた化学合成法の確立をおこなった。その結果、いずれも作用機構解明に必要な量を効率的に合成することに成功した。
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