本研究では、脂質摂取と睡眠障害の関連について検討を行った。マウスにラード含有高脂肪飼料を給餌すると暗期と明期に摂餌行動が見られること、脂質の種類によって摂餌パターンに違いが見られることを明らかにした。しかし、明期に摂餌行動を行うマウスでも、概日リズムの乱れを伴う睡眠障害は見られなかった。Perpetual Avoidance from Water on a Wheelストレス(PAWWストレス)は暗期の活動量の低下と、明期の活動量を増加させ、概日リズムを変化させた。今後は、PAWWストレスを認知症モデルマウスに実施することで、概日リズム異常が認知機能に及ぼす影響を明らかにする予定である。
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