腸管におけるフラボノイドの機能、特にグルコースなどの栄養成分の吸収能に及ぼす影響を検討するために、従来のUssing-chamber組織培養法と比較しながら、オルガノイド細胞培養系による新規評価法の開発を目指した。成マウスの小腸組織から、幹細胞マーカーLGR5陽性細胞が約2倍多く含まれる単離条件でオルガノイドを形成させたが、満足な実験操作性を確保できなかった。組織培養において、プロアントシアニンはグルコースと共輸送されるNa+流を抑制した。一方で、胆汁酸は小腸では能動的イオン流を促進したが、大腸では抑制した。管腔側からのNa+依存性吸収能を詳細に検討する必要がある。
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