本研究では、乳酸菌ゲノム配列に由来する18塩基の筋形成型オリゴDNA(myoDN)が、特徴的な立体構造を形成して標的タンパク質ヌクレオリンと結合しするアプタマー(核酸抗体)として機能し、骨格筋を形成する筋芽細胞の分化を促進することを明らかにした。myoDNの筋分化促進作用は、糖尿病やがんが併発する筋萎縮モデル、筋芽細胞が腫瘍化した横紋筋肉腫、また家禽であるニワトリの筋芽細胞において確認され、疾患治療や食肉生産への応用可能性が示された。myoDNは、ゲノム配列由来オリゴDNAがアプタマーとして機能することを報告した点でも、核酸医薬開発に大きな波及効果が期待される。
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