研究課題/領域番号 |
19K06005
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
肥後 昌男 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (80708008)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | アーバスキュラー菌根菌 / 土壌微生物生態 / 耕起法 / 冬作緑肥 / 輪作体系 / アンプリコンシーケンス / 群集構造 / トウモロコシ |
研究成果の概要 |
本研究は、耕起法と冬作管理を組み合わせた輪作体系でのアーバスキュラー菌根菌(AM菌)の群集構造とトウモロコシの養分吸収や生産性との関係性を明らかにするとともに、国内のトウモロコシにおける共生微生物利用型栽培体系を確立するための基盤情報を得ることを目的として実施した。その結果、ロータリ耕、不耕起処理ともに冬作物を導入した区で休閑区に比べトウモロコシのリン吸収、収量の改善が示された。さらに、トウモロコシに感染するAM菌の群集構造も冬作管理と耕起法の組み合わせにより変化する傾向が示された。これらの群集構造の変化はトウモロコシのリン吸収を改善し収量を増加させる可能性が示された。
|
自由記述の分野 |
土壌微生物生態学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
以上の成果は、国内のトウモロコシにおける共生微生物利用型栽培体系を確立できる可能性を示した。リン酸肥料の原料であるリン鉱石が枯渇しつつある状況で、新たな栽培技術の可能性を見いだした点は大きな意義があるといえる。また、土壌や根内のAM菌の群集構造の決定に関わる環境要因はかなり複雑であることも示された。特にAM菌群集構造の決定要因の解明はトウモロコシのリン吸収の改善の重要なファクターである一方、AM菌以外の土壌微生物群集との関係性等が示唆された本研究の結果を踏まえ、今後よりデータの蓄積が期待される。
|