花卉作物の新品種育成は盛んであるため、それらの花色は野生植物よりも非常に多彩である。特に需要の高い品目は育種が活発に行われ、品種数が多い。しかし、花色の成因の複雑さに対して表現型が単純なため同一品目のシリーズ間で類似花色の品種が多く、消費者にとって花色から見た品種の選択肢は限られた範囲にとどまっている。そこで、本研究では主要な春用花壇苗品種の花色素分析と、それらを用いた分光分析による花色の発色機構の解明を行うことにより、「花色と花色素の体系化」による現存する品種には無い新花色品種を効率よく育成するための園芸科学における新領域を開拓する。
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