本研究では,ハスモンヨトウ由来培養細胞数株を用いて,薬剤耐性に関わる遺伝子を総ざらいに明らかにすることが目的である.細胞間比較トランスクリプトームで解毒分解に関わる候補遺伝子を得た.次にこれら遺伝子の介在を評価するため,トランスフェクション試薬による遺伝子導入系を構築した.一過発現系による薬剤耐性付与を検証することで,ピリダリル耐性への寄与を実証することを目的とした.導入した候補3遺伝子によりピリダリル耐性向上に寄与したと考えられる.次に,これら候補遺伝子の詳細な絞り込みを行った.ピリダリル耐性には,CYPXXXとGSTYYY(遺伝子名は伏せる)が発現することで,耐性が高まることを見出した.
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