本研究では針葉樹材の主要ヘミセルロースであるグルコマンナンについて赤外分光分析による簡便且つ迅速な評価法の確立を目的とした。グルコマンナンとナノファイバーやバクテリアセルロースを用い、これらを適切な割合で混合し顕微システムが装備された赤外分光分析装置を用いてスペクトルを収集し吸光度を算出した。その結果、非常に精度の高い検量モデルの構築に成功した。実バイオマス試料である針葉樹材等に対し、成果である検量モデルを用いて評価したところ高い精度で予測することが可能であった。また糖化阻害を起こした試料についても赤外分光分析によって高効率糖化に資する要因解析が有効であることが明らかとなった。
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