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2021 年度 研究成果報告書

エチレン前駆物質ACC量の組織ごとの分布解析による広葉樹あて材形成誘導の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K06172
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分40020:木質科学関連
研究機関宮崎大学

研究代表者

雉子谷 佳男  宮崎大学, 農学部, 教授 (10295199)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード引張あて材 / 植物ホルモン
研究成果の概要

本研究ではスダジイ、シラカシおよびユリノキのあて材形成における植物ホルモンの働きを調べた。あて材形成時にオーキシン(IAA)、アブシシン酸の屈曲・傾斜樹幹上下での偏差分布が3樹種で確認された。エチレン前駆物質のアミノシクロプロパンカルボン酸(ACC)の偏差分布は、スダジイとシラカシで認められたものの、G層をつくらないユリノキでは認められなかった。ACC投与であて材は形成されず、軸方向柔細胞とサイトカイニン前駆物質量の増加が認められた。あて材形成時のIAA移動量を調べたところ、屈曲樹幹下側のIAA移動速度の上昇が推測された。あて材形成誘導は、各種植物ホルモンの相互作用が想定された。

自由記述の分野

木材組織・材質

研究成果の学術的意義や社会的意義

あて材の細胞壁ミクロフィブリル傾角と細胞壁主成分の含有率は正常材に比べて大きく異なる。ミクロフィブリル傾角は、木材の物理的性質に影響をおよぼす重要な材質指標である。樹木がどのように細胞壁形成を制御しているのかを理解する上で、あて材形成は極めて興味深い研究対象である。また、針葉樹人工林のみでは、木材需要の変化に対応できず外国産材に国内需要を今以上に奪われる。近年、国産早生広葉樹による木材生産の可能性が注目されており、スダジイは日本の主要な広葉樹材資源である。広葉樹人工林導入には木部形成の基礎的知見が必要である。本研究で得られた成果は、木材材質の制御や広葉樹林業促進に貢献できる知見である。

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公開日: 2023-01-30  

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