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2021 年度 研究成果報告書

アミノ酸と核酸塩基の代謝ネットワークを基盤とした新しい脂肪肝誘導機構

研究課題

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研究課題/領域番号 19K06436
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42030:動物生命科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

山中 大介  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (10553266)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード脂肪肝 / NASH / アミノ酸 / 核酸 / アデニン / イノシン一リン酸IMP
研究成果の概要

我々はこれまで、アミノ酸のうちアルギニンのみ不足した低アルギニン食で誘導される脂肪肝の形成機構を解析してきた。最近、低アルギニン食誘導性の脂肪肝では、核酸代謝系の一部であるアデニン代謝系化合物の低下が必須である可能性を見出した。そこで本研究では、このようなアデニン代謝系の低下を誘導する代謝ネットワークが脂肪肝形成やNASH発症に果たす役割を解析した。その結果、アデニン代謝系のうち、特にイノシン一リン酸(IMP)がアルギニン不足による単純性脂肪肝の誘導に重要であり、この代謝系はNASHモデルであるメチオニンコリン欠乏のNASH発症には関与しないことを明らかにした。

自由記述の分野

分子内分泌代謝学

研究成果の学術的意義や社会的意義

アルコール多飲歴のない非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は肝硬変や肝癌へと進行し得るが、治療法が確立されていないことが問題となっている。これまで、脂肪肝形成やNASH発症に関する分子機構の研究は、インスリン抵抗性や脂質異常、炎症などの観点から行われてきた。一方で本研究は、アミノ酸と核酸代謝系(特にアデニン代謝系)の脂肪肝形における役割を明らかにした点が新しく、学術的重要性が高い。またアデニン代謝系が単純脂肪肝の形成には関与するもののNASH発症には関与しない点は、NASHに遷移しない脂肪肝を特定する病態分類などに応用でき、社会的意義も大きい。

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公開日: 2023-01-30  

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