自然免疫受容体であるDCIRの機能不全は自己免疫様疾患や骨代謝疾患の発症につながることが示されており、DCIRの制御機構の解明は疾患の病態理解につながると期待される。我々はDCIRリガンドの同定に成功し、受容体による制御機構の理解に重要となるリガンドとの相互作用による機能制御を解析する土台が出来た。本研究によりDCIRの糖鎖リガンド発現を調節する糖鎖修飾酵素の発現パターンを理解することができた。また糖鎖修飾酵素による処理は免疫応答を抑制することが明らかとなり、DCIIRのシグナル伝達を人為的に操作する可能性が開けた。このDCIRの人為的制御は新たな治療法の開発につながる可能性が高い。
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