本研究は、ストレスに応答したG2期での細胞周期停止において中心的な役割をするANAC044/085の制御機構を理解することで、植物独自の環境応答統御システムを解明する点に特色を持つ。さらに本研究は、様々なストレスに対する植物の生存戦略の理解に迫るとともに、植物がストレスを認識してから細胞周期停止による成長抑制までの一連の経路を明らかにする点に独自性を持つ。そして、これらの成長制御の指令を担う因子を手掛かりに、農業生産性の向上や環境改善など新たな創造が生まれることが期待されるとともに、バイオ燃料の安定供給に向けたバイオマス植物の開発の基盤技術としての応用も期待される。
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