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2022 年度 研究成果報告書

ヒトデの生殖腺刺激ホルモンの作用機構:受容体との相互作用と放卵のメカニズム

研究課題

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研究課題/領域番号 19K06747
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分44040:形態および構造関連
研究機関昭和大学

研究代表者

三田 雅敏  昭和大学, 医学部, 客員教授 (50190674)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード生殖腺刺激ホルモン / リラキシン様生殖巣刺激ペプチド / G-タンパク質共役受容体 / 生殖制御機構 / ヒトデ
研究成果の概要

24種類のヒトデからリラキシン様生殖腺刺激ペプチド(RGP)を同定または予測した。一部のRGPは化学合成し、放卵誘起活性を確認した。RGP受容体はイトマキヒトデから同定し、Gタンパク共役受容体であることを明らかにした。また、RGP抗体による免疫組織染色を行い、RGPは放射神経や周口神経だけでなく、触手や生殖管に分布していることを明らかにした。さらに卵巣および精巣内にアセチルコリン(ACh)が検出されたことから、RGPは生殖管から分泌され、卵濾胞細胞あるいは精巣間細胞を刺激して、卵成熟誘起ホルモン、1-メチルアデニンを生産させ、卵成熟およびAChの分泌を促し、放卵・放精をもたらすと考えられる。

自由記述の分野

生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

ヒトデのRGPは無脊椎動物で世界で最初に同定された生殖腺刺激ホルモン様活性物質でヒトの妊娠期の女性ホルモンとして知られるリラキシンとよく似た2本鎖ペプチドである。最近、RGPはヒトデ以外の他の棘皮動物(ナマコ類やクモヒトデ類)においても生殖腺刺激ホルモン様活性を持つことが明らかになった。さらにショウジョウバエの生殖巣の発達にリラキシン様ペプチド(Dilp8)とその受容体(Lgr3)が制御していることが示されている。それ故、本研究の成果は、ヒトデの生殖研究分野に新たな研究基盤を確立したばかりでなく、新口動物と旧口動物にまたがるリラキシン様ペプチドとその受容体の分子共進化を知る切っ掛けとなった。

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公開日: 2024-01-30  

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