遺伝子Aはタンパク質の一次構造から糖転移酵素として機能することが推測されていたが、限定切断されて短いペプチド断片としても機能するのではないかと予想された。キンカチョウはヒトと同様に発声学習能を持ち、学習により獲得された音声を制御するための特別な神経回路(歌制御核)が大脳に存在する。本研究では、このペプチドが歌制御核に存在すること、そのペプチドをコードするmRNAは歌い始める30日齢から歌が完成した後の120日齢まで一定して歌制御核で発現量が高いことが明らかになった。これらの結果は、学習性の発声の制御にこのペプチドの関与を示唆するものであり、言語野においてもこのペプチドが機能を持つかもしれない
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