研究課題
基盤研究(C)
褐藻類にはコンブのような大形の種類だけではなく,数mm以下の小さなものもいる。そのような微小褐藻は,明瞭な分類形質が少なく分類が混乱しており,種同定が難しい。そこで,日本各地の沿岸から採集したサンプルから微小褐藻を単離・培養し,それらの培養株のDNA塩基配列を決定し,DNA塩基配列を用いて,微小褐藻の種分類,多様性理解の研究を行った。368の培養株のうち245株についてDNA塩基配列を決定し,62種の存在を確認した。種名を決定できたのは24種で,5種が日本新産種と考えられた。
植物分類学
褐藻類にはコンブのような大形の種類だけではなく,数mm以下の小さなものもいる。そのような微小褐藻は,明瞭な分類形質が少なく分類が混乱しており,種同定が難しい。そこで,DNA塩基配列決定し,DNA塩基配列を用いて,微小褐藻の種分類,多様性の理解を目指した。微小褐藻の種をDNAで区別できるようになることで,分類だけでなく,これまで行うことができなかった微小褐藻の生態学的研究や他の生物との関係,環境評価,有用成分の探索など,他分野の研究の発展につながることが期待される。