研究課題/領域番号 |
19K06845
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
|
研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
桑村 哲生 中京大学, 社会科学研究所, 特任研究員 (00139974)
|
研究分担者 |
坂井 陽一 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (70309946)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | ニセクロスジギンポ / 掃除魚擬態 / 攻撃擬態 / 保護擬態 / クロスジギンポ / 鰭かじり / 卵食 / ホンソメワケベラ |
研究成果の概要 |
掃除魚ホンソメワケベラによく似た体色・体形をもつニセクロスジギンポ(擬態種)の擬態効果を検証するため、本種及び同属のクロスジギンポ(非擬態種)の個体数変化と摂餌行動を沖縄県宮古島のサンゴ礁で観察し、2種間及び地域間で比較した。擬態種の生存率は非擬態種の倍以上であったが有意差はなく、保護擬態の効果は実証できなかった。擬態種は体長に関わらず、小魚の尾鰭かじりとスズメダイ類の卵食をしていた。これらは非擬態種ではみられず、鰭かじりにおける攻撃擬態の効果が示唆された。
|
自由記述の分野 |
動物社会学、行動生態学、海洋生物学、魚類学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ニセクロスジギンポの掃除魚擬態については、保護擬態と攻撃擬態の効果が示唆されてきた。本研究ではデータ数が不十分ながら、擬態種の生存率が非擬態種よりも高い可能性が初めて示された。攻撃擬態についてはこれまで小型個体において実証されていたが、本研究では大型個体においても効果があることが初めて示された。掃除魚擬態は、古くから一般ダイバーなどにも興味をもたれてきた現象であるが、内容を誤解されている場合が少なからず見受けられ、本研究により正しい知識の周知が期待される
|