広い範囲のデータ解析において、ノンパラメトリックな統計的検定が広く使われてきた。ノンパラメトリックな検定について、実際にはデータの分布の仮定があるにもかかわらず、分布について全く条件がないといった、誤解があった。対応のない2処理間の位置の比較である、Mann-WhitneyのU検定(Wilcoxon順位和検定)は、母集団分散が異なる状況に対応していないが、その条件を緩めて分散が異なっていても適用可能な検定が提案されている。これらのノンパラメトリックな検定が、現実のデータ解析の状況をよくカバーしているかを検討し、カバーされているケースとされていないケースおよびその特徴を明らかにした。
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