• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 研究成果報告書

植物の器官特異的な遺伝子発現プロファイルに基づく環境応答メカニズムの解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 19K06861
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45040:生態学および環境学関連
研究機関立命館大学

研究代表者

荒木 希和子  立命館大学, 生命科学部, 講師 (30580930)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード地下茎 / クローナル植物 / クローン成長 / 遺伝子発現 / 生物防御応答 / 季節変化 / 土壌環境
研究成果の概要

茎頂分裂組織に由来し,土壌中を水平方向に伸長する植物の地下茎について,その成長と遺伝子発現パターンに基づいた環境応答性の解明を目的として研究を実施した.野外環境下では,器官の成長や分化にともなって地下茎の遺伝子発現パターンは変化するが,地下部の生物防御応答性は維持されることが確認された.この応答性の程度は土壌組成や地下茎の挙動によって変化し,地下部である根とも異なることがわかった.したがって,地下茎の成長と応答性には地上と地下の両方の環境が影響し,季節変化や土壌環境に安定的な応答性を維持しつつ,土壌中の環境変化に柔軟に応答することが明らかとなった.

自由記述の分野

植物生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は地上と地下の環境を連続的に伸長する地下茎に着目して,器官特異的な環境応答を遺伝子発現パターンから調べた.地下茎の防御応答が維持され,土壌環境によりその程度が変化するという結果は,土壌中の植物と環境の相互作用に対する知見であることに加え,防御応答が生存にとって必須であることを示している.地下茎は次世代の株を形成することから,この応答性は適応度を高める上でも重要な機構であると考えられ,野生植物の環境適応メカニズムの解明につながるものである.地下部器官でクローン成長を行う種は外来植物や農作物にも広く見られ,増殖抑制や生産性向上などの技術にもつなげられることが期待される.

URL: 

公開日: 2023-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi