三次元再構成画像では大腿骨頭窩表面の再現性が保てず、年齢推定への応用は困難であった。任意断面再構成画像を用いて先行研究に準じて独自に再設定した修正フェーズ分類を行ったところ、フェーズ0は男性19歳以下、女性25歳以下と比較的若年者に限られ、加齢に伴いフェーズが増加する傾向あったが、しかしフェーズ5が男性40歳代、女性20歳代と比較的低い年齢層でも観察され、また比較的低いフェーズ2が男女とも70歳代でも認められたことなどから、任意断面再構成画像上でのフェーズ分類による年齢推定法の確立は困難と判断した。工業用X線CTを用いて皮質骨を撮影し、オステオン様の構造が観察可能であった。
|