研究課題
基盤研究(C)
小脳虫部の損傷や小脳虫部の変性を伴う多くの疾患(脊髄小脳変性症など)では,睡眠-覚醒サイクルの異常が起こり,重度の睡眠障害が生じることが知られており,小脳が,睡眠-覚醒サイクルの調節に関与していることが示唆されている。しかし,「どのような神経基盤(神経回路・神経システム)によって,小脳が睡眠-覚醒サイクルの調節に関与するのか」は,明らかになっていなかった。本研究は,小脳が睡眠–覚醒サイクルの調節への関与を示唆する新規神経回路を明らかにした。
神経科学
小脳虫部の損傷や小脳虫部の変性を伴う多くの疾患(脊髄小脳変性症など)では,睡眠-覚醒サイクルの異常が起こり,重度の睡眠障害(不眠症,日中における抵抗しがたい過度の眠気,レム睡眠行動障害,睡眠時無呼吸症)が生じることが知られている。本研究は、小脳が睡眠-覚醒サイクルの調節への関与を示唆する新規神経回路を同定した。小脳虫部の損傷と重度の睡眠障害の神経基盤が明らかとなり、重度の睡眠障害に対する新たな治療対象を示唆している。